2017-08-25から1日間の記事一覧

春の雪と夏の真珠(第二十六話)

第二十六話 濡れた地面が太陽を反射して眩しい。目を細めて初めてしっかりと晴れ間が出てきていることに気がついた。 「そんな感じかな。で、今に至る」 俺はすぐに言葉が出てこなかった。こういうときなんて声をかけたらいいのだろう。 「このストラップ、…